IFLA APR Regional Council in Bangkok, Thailand 2017

改めての当時の記事を読み直すと計画された空間がどのくらい長く、小さな費用で機能しつづけてことができるのかという視点や、その実装までの時間が短く、地域住民でもその運営や改善ができる仕組みがいるように思う。

2017年のIFLA APR代表者会議では、チーフを務める気候変動タスクのテーマで、本年度のIFLA World Congress にてSir Geffery Jellico Awardを受賞したオランダのDirk Sijmons氏の取り組みのレビューを行い、次年度にシンガポールで実施されるレジリエンスをテーマとしたアワードの評価視点について、以下の5つのポイントを提案した。

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1.ボトムアップの計画プロセス 

2.複合的な視点での計画
3.災害予防と空間の質の改善の両立

4.ランドスケープ原理の応用
5.複合的な専門性からの評価

この5つのポイントはオランダの河川改修の歴史を丁寧に繙き、実際の担当者へのヒアリングを行った。
武田史朗先生の研究成果を元に関心をもって調べていたオランダのランドスケープデザインの重要な継承者であるサイモン氏が10月のSir Geffery Jellico 賞を受賞したことはIFLAの気候変動チームの一員である私にとっても大変タイムリーな話題となった。

APRの代表のダミアンも、本年度の気候変動タスクフォースチームの活動や、IFLA全体での本テーマへの関心度の高さを評価しており、ランドスケープ・アークテクトとレジリエンスを自国でのワールド大会という大きな舞台のメインテーマに掲げてくれることになった。