2021年 グッドデザイン賞を受賞しました。

 
デザイン・サイエンスによる災害からの復興 
2011年の東日本大震災からの福島県新地町の復興住宅地計画
 
信州大学 上原三知・井上忠佳・鴇田芳文・江田隆三
GOOD DESIGN AWARDS 2021 (カテゴリー ; 街区・地域開発)
 
 10/20にグッドデザイン賞の受賞が正式に公開になりました。ご協力いただいた皆様心より御礼を申し上げます。震災から10年目の節目に、当時30代前半であった私に震災復興に関わるチャンスを与えていただいたメンターの先生方とともにこのような賞を受賞できたことは人生で最高の瞬間の1つです。多分もうこのような機会は今後の人生ではないと思います。
審査員からのコメントは一生の宝物になりました。
「国内における災害リスク評価は、浸水被害、土砂災害など専門分野ごとに過去の実績データに基づいたパラメーターを個別に用いて判断するため、根拠となる数値が更新され続ける気候変動期においては信憑性の高い答えを導くことが難しい。本計画は、特定の土地が持つ環境性能(植生、地質、地形、傾斜区分)を災害の視点から数値化し、オーバーレイの手法で災害リスク評価を行うことで、複合的かつ客観的な視点を持った震災復興計画のプランニングを導き出すことに成功している。デザイナーはこのプロセスを、オーバーレイ手法の発案者であるランドスケープアーキテクトに敬意を表しつつ「デザイン・サイエンス」と名づけ、気候変動社会を生き抜く一条の光をこの思想の中に見出そうとしている。評者もこの考えを支持する一人であるが、ランドスケープアーキテクトは科学者の知性に加えて、芸術家の目と詩人の心を併せ持つ人間でありたいと願う。」
高野文彰先生にもご報告したかったです。コロナで先生を新地にご招待できないままでしたが、ぜひ、天国から、ちょっと訪れてみてもらいたいと思っています。役場の隣にあるベガルタ仙台を応援しているレストランのヒレカツ定食とエビフライが最高に美味しいです。